2020年11月24日
能登・珠洲 珪藻土切出七輪(丸和工業)
電脳工房では杉松製陶さんの三河黒七輪を取り扱わせていただいていました。
ご夫婦で丹精込めて手作りされた素晴らしいコンロです
その佇まいは格別なものがあり、美味しく調理できるとか、性能が良いといったこと以前に、気持ちをとても豊かにしてくれます。
残念なことに、ご高齢のため2019年末に廃業されましたが、若い後継者が見つかり製造再開に向けて頑張るという話しをお伺いしました。
今年は有り難いことに、マルス住友燃料店さんの鶴居木炭(釧路)、谷地林業さんの岩手切炭といった良質な炭とのご縁がありましたが、そういう炭に合うのはやはり、職人の技が光る三河黒七輪や珠洲切出七輪だと思えてなりません。
練り物のリーズナブルな七輪と比べ、七輪自体は誰が使っても、誰が食べても解るほど、焼き上がりに違いが出るかといえばそれほどではありませんが、鳥のさえずりや肉汁が落ちたジュっという音、ほのかに感じる炭の香りや熾火の揺らぎすらも、御馳走に思えてくるような至福感があります。
私が最初に使った切出七輪は、お下がりでいただいた物でそこそこ使い込まれていて、丸和工業さん自体知らなかったので、果たしてそれが丸和工業さんの物だったのかどうかも、今となっては知る術はありませんが、廉価な七輪と比べると、驚くほど軽く断熱性(蓄熱性)が高かった記憶はしっかり残っています。
やがて崩壊してしまい、高価なうえキャンプにも持ち出したかったので、廉価な商品へと手を出しましたが、ずっしり重く実用には何ら不満が無いのだけれど気分が今一つ乗らない。そんな商品を数回買い替えたところで、2015年の夏、友人たちと旅行で能登島へ行き、珠洲まで足を伸ばして七輪を見に行ったとき、大阪の友人が結婚祝いにと贈ってくださいました。
その後三河黒七輪と出会い、キャンプへ持ち出すのはそれに替わり、廉価な七輪は普段お蔵入りで時々貸出用。切出七輪は自宅専用となり現在に至っています。
三河黒七輪と比べると使用頻度は低めなのですが、私が持つ七輪の中では頂点に君臨しています。
三河黒七輪とは全く違った製造方法
手作業で切り出した珪藻土を、これまた手作業で削り、焼成して作られた物です。
詳細は追々説明させていただくことにして、2020.11.21-23の三連休を利用し、能登・珠洲にあるメーカーの丸和工業さんを訪問し、社長様や事務方のトップの方が休日出勤され、窯に火が入っている中応対していただきました。
お取引を快く承諾くださり、晴れて珠洲・切出七輪を取る扱うこととなりました。
とは言いましても、運送リスクを少しでも減らすため、多くの商品はお客さんへ直送になります。
そこで、店頭での販売や実際に商品を手に取っていただくために、幾つかの商品を購入して持ち帰ることにしました。お客さんより先に同行した妻があれもこれもと欲しくなってしまったようで困ったものです。
最上段の大判七輪 真ちゅう巻(横46cm×縦26cm×高さ18cm)は丸和工業さんの製品の中でも人気が高い物で、店頭展示だけでなく実際に火を入れて、試用いただけるようにと考えています。
右下は定番の朝顔七輪 真ちゅう巻の中でも一番大きい直径28cm×高さ21cm、迷ったらこれをお買い求めくだされば間違いありません。
その左にあるのは私物のジャンボ朝顔 真鍮巻(廃番商品:直径32cm×高さ23cm)。同じく私物のひまわり七輪 真ちゅう巻(現行商品:直径32cm×高さ15cm/足を含めると17.5cm)と併せて展示しますので、切出七輪の魅力に触れていただけれると嬉しいです。
Posted by 電脳職人 at 13:12│Comments(0)
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