MANASLU(マナスル)ストーブ事情

電脳職人

2015年02月05日 16:12

長らく入荷が無かったMANASLU(マナスル) 126が、僅かな数量ですが明日届く見込みです。

恐らくこのブログを目に留めてくださった方は、MANASLUについて説明する必要などほとんど無いと思うのですが、ちょこっと書いておきたいと思います。

ケロシン(灯油)を燃料とするMANASLU(マナスル) ストーブは96/121/126の3種類。
国産ならではのとても良い仕上がりで、2013年に上に乗せると暖房器具として使えるマナスルヒーターが復刻したと同時に人気急上昇、その爆発力にメーカーの製造が追いつかず、いまだにバックオーダーになってしまっています。




小振りな96は1.5時間煮炊きすることができます。

1.5時間というと短い気がするかもしれませんが、Colemanの人気商品シングルストーブの508Aは、全開で1.5時間絞って3.0時間という公表値、弱火調整が苦手なモデルなので大抵の方は全開でお使いになっていると思いますので、概ね同じ燃焼時間になります。
そうやって考えるとそこそこの時間使えるなという感覚です。

大きく違うのはタンクの容量、508Aが520ccなのに対して96は200ccしかありませんので、2/5程度しか消費しないことになります。

ただしこれは、燃料の違いがありますので、単純に計算する訳にはいきませんが、能力的にもその程度しか無いと考えるのが自然です。

以前、11月の頭頃に、508A同等の普通のガソリンが使える533で500ccのお湯を沸かす実験をした時の数字では、沸騰まで2分40秒でした。
それを単純に2.5倍すると、6分40秒くらい掛かるかなぁ~という感じになります。
くつくつ煮るラーメンを素で食べるにしても9分40秒。
カップラーメンの一般的なお湯の量は350ccですから、4分40秒で沸いてから3分間待って7分40秒。
何れもプレヒート時間は考慮していませんからもう少し時間は延びます。
※11月といっても冬の最高気温が東京の最低気温という信州での実験ですので、都会の正月頃の陽気だと思ってください。

私の感覚では、ホワイトガソリンやガスタイプの、倍くらい掛かるかな?です。

要するに、ややスロークッキングの域にある道具といえますが、元々がプレヒートやポンピングを要し、少し手間が掛かる道具なので、調理時間を気にするのならば、最初から購入などしていないでしょう。

何時でも必要な時にカチ!っとすれば使えるガスタイプ、それより少しだけ手間が掛かる(慣れると何でもない)ホワイトガソリンタイプと比べると、俗に言う「儀式」が必要なので、点けたり消したりを頻繁に行う方には向きません。
向かないということは逆に、点け続けるような調理に向いているともいえ、冒険家の植村さんが同様の器具を好んでお使いになり、南極で消息を絶った時にもテントの中にそれが有ったというのも、点けっぱなしにしてゆっくりと調理したりお湯を沸かしつつ、これで暖を取っていたのかな?なんて思い描き、それだけで楽しい気分になれます。

ガスやホワイトガソリンに比べて遙かに安いケロシン(灯油)ですが、それだけで購入したらやがて面倒になってお蔵入りしてしまうかもしれません。お買い求めになる前に、こんな風に過ごすゆったりキャンプを思い描いてから、ポチっとしてみてください。

雨降りの少し肌寒いキャンプ場
MANASLUを灯し、暖を取りながら普段なかなか読む事ができないアウトドア雑誌を読んだり、道具の手入れをしながら時折つまみや軽い食事をとり、ケトルを載せてお湯が沸いたらコーヒーやお湯割りを飲む。
そんな過ごし方も楽しいものです。

ガスやホワイトガソリンって、燃料代が気になり、速攻で消したくなりますよね。
1時間あたり10円台で得られる至福感はいかがですか?
※121と126は1リットルで6.25時間稼働。リッター85円とすると1時間あたり13円程度です。





121と126はバーナーヘッドが一緒でタンクの容量が違います。

121は0.4リットルで2.5時間、126は0.8リットルで5.0時間です。マナスルヒーターを使って冬キャンの暖房主体に考えたら、126のスタミナはやはり魅力的で、電脳工房で受け付けたご予約も、シーズン中は96や121が多かったのですが、11月頃からは126が圧倒的に多くなりました。

96と計算上の単純比較すると、1.3倍くらいパワーがあることになります。メーカー公表値が無いのでこんな数字しか示せなくてすみません。

ちなみに、よく比較されるのが武井バーナー。
同じく公表されていないのですが、121や126の1.75倍くらいのパワー、値段が3倍くらいしますので、暖房器具として使うのならば、2台並べれば太刀打ちして余りあり出費も2/3… というのはちょっと違う話になってきますね。(笑)

そんなMANASLUストーブ

126は予約いただいた皆さまに、順に連絡を差し上げて3日間のお取置(ご購入されるか否かの連絡待ち)をしています。

121は在庫はありませんが次回製造の見込みです

96は数台入荷しますが、前回入荷時(1月15日)までに、ご予約いただいていた全てのお客さまにお届けすることができましたので、即納可能な在庫になりますので、お探しだった方はぜひお買い求めください。 ※あまりにも短期間での再入荷なので、前回仕上がりロットの割り振りで、再度入荷したのかもしれません。

ようやく96と121が追いついてきたようで、126の増産に期待しています。

電脳工房は零細ですので、大手のように大量仕入れの強みで値段を抑えてバンバン売るということはできませんが、お客さまの覗いては売り切れ、また覗いたらタッチの差という煩わしさを、代わって並びお時間を頂戴しても、何時か必ずお手元にお届けできるよう、日々努めています。

それと言うのも、取り扱っている商品の多くが、代表をはじめとするスタッフが愛用していたり、バックアップをしているグループやサークルの皆さん推奨の道具ばかり。「是非一度使ってみてください!」という思いが一杯だからです。

そんな電脳工房回りでは、ここ数年のカヤックに加えて最近バイク熱が上がっており、バイクやカヤックツーリングに最適なアイテムに力を入れたいと思っています。

これはおすすめ!という物がありましたら、先ずは使ってみたいと思いますので、耳打ちしてくださると嬉しいです。


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