九州で発生した地震で、尊い命を落としてしまわれた皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
怪我を負われた皆様の回復や、避難所で不安な日々を送っている皆様の平穏が、一刻も早く訪れることを心から願っております。
4月はじめにブログで雨水貯留タンクのことを書き、水道代だ何だという点ではメリットがほとんど無いものの、万が一の備えとしては有効だと考え、助成金の申請をしたのですが、それから程無い震災で、被災された皆さんがお困りになっている深刻な問題の一つに、水があげられているのは皆様も御存知の通りで、やはりきちんと考えなければならないと改めて感じました。
当地はアルプスの山々に囲まれているので、台風をはじめとする災害が少なく、年間降水量が少ないので水害や雪害もほとんどありません。かといってアルプスの伏流水のおかげで渇水で困ることも無いの、平和ボケしてしまっている感もあります。
ところが、地震という点では、牛伏寺断層というものがあり、全国でもトップクラスの危険度を指摘されています。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120302/dst12030211550005-n1.htm
東日本大震災の直後、M5.4の揺れがありガス抜きをした感もありましたが、ほんの序説に過ぎないようで、M8クラスも想定しなければならないとのこと。本気で備えなければならないのですが、こればかりは神のみぞ知る所で、どうぞ皆様も呉々も用心してください。
東日本大震災から5年が過ぎましたが、当時慌てて防災用品をお買い求めになった皆様も、非常食の多くは長くても5年の消費期限です。これを機に一通り見直されては如何でしょうか。
そこそこの缶詰等を買い直し、お米も相応に備蓄してあり、炊飯もこがまるを使えば11+5.5+3.5=2升の炊き出しができますし、不具合があっても焚き火をすればどうにでもなります。やはり一番の問題は水になりそうです。
とりわけ飲料水、これは何とかしなければなりません。
今回の震災で耳にした声を幾つか挙げてみます
ペットボトル等は口が小さすぎて入れにくい。
漏斗等が欠かせないけれど意外と無い。
一度に沢山調達したいからとポリタンクに給水してもらうと、満水にすると重すぎて運ぶのが大変。
そんな中で結構活躍したのがポリ袋だそうです。ダンボールだろうがごみ箱だろうが、綺麗なポリ袋を使えば給水容器に早変わりです。
それからやはり浄水。今までお客さまにはMSR製品をおすすめしてきました。
https://www.e-mot.co.jp/msr/watertreatment_hydration.asp
水源で浄水しながらポリタンクやハイドレーションに詰める時には、毎分1~2.5Lの処理能力があり、ポンプ式なので作業も楽な類になります。
例えば、水道の無いキャンプ適地で川や湧き水から飲料水を作る際は、それなりの準備をしているので間違いなく重宝します。
しかし、全ての環境で活用できるとは思えず、これだけ嵩がある物を非常持出袋へ入れておけるかなどを考えると、自治体や自治会に配備したり、ブッシュクラフトに傾倒しているキャンパーでも無い限り、フルに活用する機会は無さそうです。
性能は落とさず、もう少し軽量コンパクトな物は無いかと改めて探してみたのですが、ケリーケトルやソロストーブの正規輸入元で浄水器を扱っていたことを思い出しました。
SAWYER(ソーヤー)という米国のメーカー製品です。
ご覧の通りとても小型の商品で、ポンプは使わず吸う・絞る・重力を利用する、要するに単純な構造なのですが、その分構造は単純で故障も少ないと言えるでしょう。
性能面も及第点です。
水に溶けているカルシウム・マグネシウム・重金属といった溶解固形分/化学物質/ウイルスは除去できませんが、化学物質やウィルスが存在する確率は極めて希ですし、そもそも水源として成り立ちません。
フィルターは0.1ミクロンですが、大腸菌は0.4x2.0ミクロン、コレラ菌やサルモネラ菌なども大差ないかそれより大きいくらいで、それらのほとんどを除去します。
6logだとか7logという表示がありますが、水道水の基準は3logだそうで、大量に使う生活水を賄うためには塩素に頼るしかないのでしょう。頼らずにそのほとんどを除去してくれるのですから素晴らしいです。
キャンプ場などでも飲用不可の表示がされている水道があちこちにありますが、そのレベルの水でしたら全く問題無く飲料水にできることでしょう。
この製品について深く掘り下げてみたくなり、サンプルロットを取り寄せてみました。